【フィリピンでバイク旅】恐怖の大パニック旅。第4話「罠」

P1100164_R

僕はセブのサウスターミナルという場所に降り立った。

あの恐怖の深夜の電話を受けてから、既に21時間が経過していた。

ドゥマゲテを出発してから、4時間半が経過していた。

th_16586819_1447852215249071_579992368_o

ここで説明しよう~

*ドゥマゲテからセブまでに使ったお金は、船とバスを合わせて

250PHP 日本円で600円弱

話はもどり

セブに到着すると、なんと南国とは思えないほど

冷たい風が吹きすさんでいた。

th_16652733_1449831955051097_1817387410_n

体感気温にして22

南国の夜とはいえ、この温度は体にしみる。

思わず僕は言葉がもれた

th_16652733_1449831955051097_1817387410_n

「寒い….

「なんて寒いんだ….

th_16777055_1456691911031768_1227127600_o

しかし、時は無情に過ぎていく

人は、五感を通して様々な情報を獲得していく。

しかし、そんな中でも時は無情に過ぎる。

もうすこし、寒さに対しての思いを馳せていたかったのだが

この時既に深夜1215分に時計の針は刺していた。

th_16652733_1449831955051097_1817387410_n

「急がないと」

僕はセブのサウスターミナルについてから直でバイクを保管していてくれた

恩人の場所に向かうのだった。

・・・

・・

th_16777055_1456691911031768_1227127600_o

タクシーに乗り移動する道中、僕は胸騒ぎがしていた。

それはある意味、虫の知らせのような。

th_16777055_1456691911031768_1227127600_o

ドキドキ

ドキドキ

14079972_1272678519433109_1231781983558712623_n

「いや、もしかして寒さに反応して心臓が鼓動を強めているのか?」

そんなことを考えながら、タクシーに乗ること15

セブ市内のキャピトルにある「レストラン OLA」に到着した。

th_16735291_1456693047698321_1653519867_o

ここで、オーナーであるレルナさんと出会い、

無事にバイクの引き渡しに成功したのだった。

th_16763661_1456696341031325_645034225_o

久しぶりに夜の中で見るバイクは、なんとも言えない

念がこもっているように感じた。

気のせいだろう。

僕はその時に気にもしなかった。

いや、気にしないようにしていたのだった。

しかし、その不安は数秒後に消滅する。

th_16763661_1456696341031325_645034225_o

鍵を受け取り、バイクのエンジンをかけてみる。

「かからない」

さらに、タイヤを見てみると

「空気がない」

どうして、エンジンがかからないのだ。

「ガソリンがないようだ」

th_16776771_1456693801031579_317396976_o

そこで、近くのガソリンスタンドまで

押して持って行く。

th_16776771_1456693801031579_317396976_o

10分間バイクと横に並び

思い出を語り合いながら

汗水流して押していく。

タイヤに空気のないバイクほど

重たいものはない。

th_16776771_1456693801031579_317396976_o

これは命の重さと似ているかもしれない。

とにかく「重い」

永遠のように感じた10分間

ようやくガソリンスタンドを見つける

ガソリンを入れる。

th_16804613_1456691247698501_1141575210_o

ずっとずっと腹をすかしていたのだろう。

ぐびぐび

と音を立てながらガソリンをタンクという胃袋に流し込む。

「満タンだ」

さらに、タイヤに空気を入れてもらう。

OKだ!」

なんと、バイクは息を吹き返し、なんとかエンジンもかかった。

しかし、これがのちに「罠」だったということに気づく。

ドゥルルーン

ドゥルルーン

ドゥルルーン

小さな体からは想像もつかないような悪列な音を奏でる。

14079972_1272678519433109_1231781983558712623_n

「耳障りだ」

それが僕の第一印象だった。

そう、このバイクの音は、実に不快で下劣なサウンドだった。

14079972_1272678519433109_1231781983558712623_n

「お下劣だ!」

それが僕の第二印象だった。

とにかく、エンジンがかかり、タイヤに空気のあるバイクは

水を得た魚のように経過に、道路を滑り出す。

th_16776762_1456695967698029_864104785_o

僕は風を感じ、10分間押し続けて、毛穴から吹き出した「汗」が

この風に冷やされ、心地よいというか寒気、いや悪寒がしてきた。

なんとも言えない、夜空の、不穏な空模様がこの悪寒をさらに刺激する。

th_16776762_1456695967698029_864104785_o

しばらく、快走すること10分、

立体交差点に差し掛かり、僕は立体交差点を縦断するように上の道を選ぶ

すると、立体交差点の中腹で、このバイクは

プスン、プスンっ!

とご立腹のような、

いや、性悪のような感じでそのエンジンを止めたのだ。

僕は、絶望した。

th_16777055_1456691911031768_1227127600_o

後ろからは、こうこうと光輝く、一筋のヘッドランプ

素早いスピードで車たちが横切る

th_16777055_1456691911031768_1227127600_o

ヒュンっ

th_16777055_1456691911031768_1227127600_o

ヒュンっ!

同時に僕の玉もすくみあがる

ヒュンっ

ヒュンっ!と。

14079972_1272678519433109_1231781983558712623_n

「お下劣だ!」

th_16776771_1456693801031579_317396976_o

絶望の中、バイクを押しながらこの、立体交差の坂道を推し進める。

「重たい」

3歩進んで二歩下がる

まさにこんな状態を20分弱進めてようやく、立体交差を過ぎ去ることができた

その先には、「ガソリンスタンド」を見つけた。

僕は、この時、

砂漠でようやく見つけた「オアシス」のような感覚になったのを今でも

忘れない。

14079972_1272678519433109_1231781983558712623_n

ガソリンスタンドに到着すると、僕は、

店員さんに工具を貸してもらうことをお願いした。

彼の答えは

th_Hokusai,_The_laughing_demon_cph.3g08747

「ナイ」ボソボソ

という答えだった。

僕は諦めない。

14079972_1272678519433109_1231781983558712623_n

そこで、僕は

エンジンオイルの交換を依頼した。

彼は

th_Hokusai,_The_laughing_demon_cph.3g08747

「ハイサー」

と元気よくハキハキと答えた。

もう一度、彼に聞いてみた。

14079972_1272678519433109_1231781983558712623_n

「工具を貸して欲しい」と

彼は、

th_Hokusai,_The_laughing_demon_cph.3g08747

「ハイサー」

と快諾。

一体なんなんだ。

14079972_1272678519433109_1231781983558712623_n

お前は沖縄か!

このやり取りはなんなんだ。

苛立ちを覚えながらも、僕は借りた工具でキャブレターをいじる。

同時に、真っ黒に煤汚れたエンジンオイルの交換も終わり、

今一度エンジンをかけてみる。

th_16776187_1456676524366640_454048405_o

・・・・

・・・

・・

th_16776187_1456676524366640_454048405_o

プスン、プスンっ!

・・・・

・・・

・・

th_16776187_1456676524366640_454048405_o

プスン、プスンっ!

・・・・

・・・

・・

th_16776187_1456676524366640_454048405_o

プスン、プスンっ!

・・

th_16776187_1456676524366640_454048405_o

プスン、プスンっ!

th_16776187_1456676524366640_454048405_o

プスン、プスンっ!

・・・・

・・・

・・

th_16776187_1456676524366640_454048405_o

ドゥルルーン

ドゥルルーン

ドゥルルーン

14079972_1272678519433109_1231781983558712623_n

「おおーーーーーーーー!!」

歓喜の歓声と共に、エンジンは息を吹き返したのだった。

この時こそ僕は、大声を出したことはない。

14079972_1272678519433109_1231781983558712623_n

「やったぞー!!!」

この時、すでに深夜3AMを過ぎていた。

あの男、Nさんから電話を受けて既に24時間が経過していた。

未だ、セブシティーを抜けられず

セブシティーの都会のど真ん中で煤汚れて僕は佇んでいた。

現在時刻深夜3AM…

【フィリピンでバイク旅】恐怖の大パニック旅。第1話「悪夢の知らせ」

http://matsuoka-yoshihiko.com/?p=1841

【フィリピンでバイク旅】恐怖の大パニック旅。第2話 「逢う魔が時」

http://matsuoka-yoshihiko.com/?p=1913

【フィリピンでバイク旅】恐怖の大パニック旅。第3話「遠のく意識とバス」

http://matsuoka-yoshihiko.com/?p=1915

【フィリピンでバイク旅】恐怖の大パニック旅。第4話「罠」

http://matsuoka-yoshihiko.com/?p=1919

【フィリピンでバイク旅】恐怖の大パニック旅。第5話「嘘つき」

http://matsuoka-yoshihiko.com/?p=1997

【フィリピンでバイク旅】恐怖の大パニック旅。第6話「愛なきセブの渋滞」

http://matsuoka-yoshihiko.com/?p=2001

【フィリピンでバイク旅】恐怖の大パニック旅。第7話「米とゆで卵」

http://matsuoka-yoshihiko.com/?p=2006

【フィリピンでバイク旅】恐怖の大パニック旅。第8話「深夜の山道で」

http://matsuoka-yoshihiko.com/?p=2017

【フィリピンでバイク旅】恐怖の大パニック旅。第9話「絶望」

http://matsuoka-yoshihiko.com/?p=2019

【フィリピンでバイク旅】恐怖の大パニック旅。第10話「旅の終わりネタの終わり」

http://matsuoka-yoshihiko.com/?p=2023

役に立ったら是非シェアを!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です